おもひでぴろぴろ

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ビートルズ×ボブ・ディラン=バーズ!? ロックとフォークを融合させたバーズ(The Byrds)を紹介!

 今回紹介するのは、バーズ(The Byrds)です。

彼らはあまり日本では知名度が高くありませんが、ビートルズボブ・ディランに影響を受けて自分たちの音楽性を世に知らしめたところ、逆にビートルズボブ・ディランに強い影響を与えたというすごいバンドなんです!

バーズは1965年にアメリカで結成されたバンドで、ビートルズのようなロックスタイルと、ボブ・ディランのようなフォークスタイルを融合させ、フォーク・ロックという概念を確立しました。

フォークとはなんぞや?と思った方がいらっしゃると思いますが、後でお話ししますね。

そんな彼らが手始めに世に放ったのは、「Mr. Tambourine Man(ミスタータンブリンマン)」です。

これはもともとボブ・ディランの曲なんですが、原曲であるボブ・ディランの「Mr. Tambourine Man(ミスタータンブリンマン)」とはもう全く別の曲です。(笑)

幻想的なコーラスと、バーズのリーダー、ロジャー・マッギン(ちっちゃいサングラスをかけている人です)が演奏する12弦エレクトリックギターの独特な音色が、完全にこの曲をバーズの世界観に作り替えてしまっています。

しかも、バーズがこのカバーを発表したのは、ボブ・ディランがこの曲を発表してからわずか3か月後。

ボブ・ディランは、バーズのこのカバーを聴いてびっくらこいたそうです(笑)

ちなみに、ボブ・ディランが演奏する本来の「Mr. Tambourine Man(ミスタータンブリンマン)」はこんな感じ。

 このようにドラムやベースなどがなく、アコースティックギター一本で歌うスタイルがフォークの主流なスタイルです。

ここでフォーク音楽の説明をすると、フォークとはもともとその地方の民謡をアコースティックギターバンジョーなどの弦楽器で歌う音楽のことを指します。

そして、そのうち民謡から自作曲を歌う人たちが増えてきて、次第に社会を風刺するような曲をも歌うようになったのです。

 ボブ・ディランもそのような人たちの一人というわけです。

しかし、バーズの登場によって、ボブ・ディランもロックの道を歩むようになるのです...!

そして、バーズは「Mr. Tambourine Man(ミスタータンブリンマン)」のほかにも、ボブ・ディランの曲を彼ら流のフォークロックに作り替えていきます。

The Times They Are A Changin'(時代は変わる)」も、その一つ。

 バンド紹介に鳥(バード)が出てくるのは、いかにもアメリカらしい(笑)

ちなみに、バンド名の"The Byrds"はまさしく鳥の"Bird"をもじってつけています。

ビートルズが"Beetle"をリズムの"Beat"とかけて"The Beatles"と命名したように、当時は生き物の名前をもじってをバンド名をつけるのが流行ったそう。

こちらはボブ・ディランのバージョンですが、もともとこのような素朴なフォークスタイルの曲をあんな風に変えてしまうバーズのセンスはずば抜けています。

 そして、もう1曲ボブ・ディランの曲のカバーで紹介したいのが「Chimes of Freedom(自由の鐘)」です。

まずはバーズのカバーから。

動画はバーズの中期ごろのライブで、ひげが生えちゃったりなんだりで別人のようになっていますが、それはおいといてとにかくこの演奏がとても素晴らしい!

スタジオバージョンは彼らのファーストアルバム「Mr. Tambourine Man(ミスタータンブリンマン)」に収録されているんですが、

Mr Tambourine Man [12 inch Analog]

ぼくはこのライブバージョンの方が好きですね。

とても希望を感じる...

こちらは原曲のボブ・ディランバージョン。

こっちもこっちでボブ・ディランの味が出ていて良いですが、ぼくはやっぱりバーズバージョンの方が良いぃ(笑)

 

始めにお話ししたように、バーズはビートルズに影響を受け、またビートルズにも影響を与えました。

とくにこの曲がビートルズに影響を与えたことで有名です。

 「The Bells Of Rhymney(ザベルズオブリムニー)」はピート・シーガーというフォーク歌手の曲をバーズがカバーした曲なんですが、この曲のギターフレーズがビートルズのある曲にそっくりなんです。

そのある曲とは、「If I Needed Someone(恋をするなら)」です。

どうでしょうか、この動画の演奏はビートルズ本人らによるものではなくおそらくカラオケ音源(ヴォーカルのみビートルズ本人らによるもの)ですが、ギターフレーズと音色がよく似ていませんか?

この曲を作ったのはジョージ・ハリソンなのですが、彼は多くのミュージシャンと交流があり、もちろんバーズとも交流があったようで、彼らの「The Bells Of Rhymney(ザベルズオブリムニー)」を聴かされてインスピレーションが沸いたとか...そういう話を聞いたことがあります。

ちなみに、この動画の最後でジョージ・ハリソンがロジャー・マッギンと同じ12弦エレクトリックギターをもっていますが、実はロジャー・マッギンがビートルズの映画「A Hard Day's Night」を見たのをきっかけに、この時期にジョージが使っていたこの12弦エレクトリックギターを使うようになったそうです。

 

ここで、ぼくがバーズを聴くきっかけになった曲を紹介しようと思います。

それがこちら!

「Turn! Turn! Turn! (To Everything There Is a Season) (ターン・ターン・ターン)」です。

たまたま関連動画でこの動画を見つけ、見てみたらもうドストライク。

彼らのビートルズに似た見た目と雰囲気にやられてしまいました。

マッシュルームカットでタートルネックを着ているバンドなら、ぼくはだれでも好きになるかもしれません(笑)

とはいえ、この曲は純粋にいい曲です。

独特なギターの音色と、綺麗なコーラスが生み出す幻想感がクセになります。

この曲がもとになったようで、これまで紹介した曲と同じようにフォークソングをバーズ流フォークロックに作り替えたシロモノのようでした。

いや~、でもなんでこんな素朴なフォークソングをこんなに幻想的に仕上られるんだろう...

まじでバーズのセンスはすごいです。

 

と、ここまでバーズの紹介をしてきましたが、彼らはひとの曲を作り替えてるだけで、自分たちでイチから曲を作らないの?と思った方がいらっしゃると思います。

いいえ、そんなことはありませんよ。彼らはイチから作曲もします。

それでは最後に一番好きなバーズのオリジナル曲を一つ。

「Mr.Spaceman(ミスタースペースマン)」はバーズのサードアルバムに収録された曲です。

ノリの良いカントリー調のロック!

Hey~♪Mr.Spaceman♪のサビもキャッチーで、韻を踏んだ歌詞もカッコいい!

ちなみに、Mr.Spacemanとは宇宙人のことです。

歌の内容は決してSFホラーではなく、ほのぼのとしたSFソングといった感じ。

初めてこの曲を耳にした時からずっとお気に入りの曲です。

ぼくは意外とカントリーの曲が好きなのかもしれません(笑)

 

というわけで、すこしごちゃごちゃしてしまいましたが、バーズの紹介をこれで終わります。

個人的にバーズの知名度が日本で低いのが悲しいです。

曲の詳細を知りたくても、日本語のWikipediaにないことがしばしば...

とにかく、すこしでも多くの人にバーズを知ってもらえたらなあと思います。

Essential Byrds