ローリングストーンズのライブ(Live at Hyde Park,1969)、これ最高
ぼくはローリングストーンズの楽曲全てを聴いたわけではないので、胸を張ってファンとはいえません。
割と聴く程度です。
しかし、1969年にイギリスのハイドパークで行われたフリーコンサートのローリングストーンズは、マジでかっこいいと思います。
ちなみに、このハイドパークは、名探偵コナンにでてくる杯戸公園のモチーフとなっています(笑)
50年以上もある長いローリングストーンズのキャリアの中でも、特に1968~1973年ごろは黄金期と呼ばれ、名盤をバンバン出していました。
つまり、この1969年のフリーコンサートで演奏された曲はほとんどが傑作ということです。
しかし、当時はベトナム戦争中ということもあり、世界各地でデモが起こるなど、混乱の時代だったと語られています。
若者たちはこの時代につきまとう不安や恐怖を振り払うように、彼らの気持ちの代弁者であるローリングストーンズの演奏に耳を傾けていたんだと思いますね。
この1969年のフリーコンサートで演奏された曲のなかで、特にカッコいいものを紹介しつつお話しします。
カッコいい#1 Midnight Rambler
「Midnight Rambler(ミッドナイトランブラー)」はノリのよいブルースロック調の曲ですが、歌詞の内容は実際に起こったボストン絞殺事件を元にした暗い内容となっています。
でもかっこいい(笑)
この曲が収録されているアルバム「Let It Bleed(レットイットブリード)」は、1969年にリリースされたこともあり、全体を通して戦争や暴力、殺人などを歌った曲が多いです。
「Let It Bleed(レットイットブリード)」は表題曲の名前ですが、直訳すると「血を流したままでいろ」という意味に...(^^;
暗い内容とは裏腹に、ローリングストーンズの数ある作品の中でも名盤とされています。
このアルバムのラストを飾る「You Can't Always Get What You Want(無情の世界)」は、他の曲とは打って変わって、少年聖歌隊の荘厳なコーラスで始まる、心が洗われるような曲です。
単純に収録されているすべての曲がいいからというだけでなく、この曲をラストに持ってくるその見事な曲の流れが、名盤たる所以なのかもしれません。
気になった方は是非聞いてみてください。
カッコいい#2 Jumpin' Jack Flash
これはシビれる...!(笑)
ローリングストーンズの代表曲「Jumpin' Jack Flash(ジャンピンジャックフラッシュ)」は1968年にリリースされました。
この曲のリリースから、ローリングストーンズの黄金期は始まります。
この曲はライブの定番曲で、ほとんどのライブで演奏されていますが、ぼくはこのフリーコンサートのときが一番好きですね。
この時代につきまとう不安や恐怖を振り払ってくれそうなパワーを感じます。
カッコいい#3 Honky Tonk Women
「Honky Tonk Women(ホンキートンクウィメン)」も、1968年リリースで彼らの代表曲の1つです。
この曲のスタジオバージョンを初めて聴いたときはぱっとしませんでしたが、このハイドパークのライヴバージョンを聴いてかっこよさに気づきました(笑)
パワフルなビートを刻むドラムがよく映える曲です。
ちなみに、「Jumpin' Jack Flash(ジャンピンジャックフラッシュ)」も「Honky Tonk Women(ホンキートンクウィメン)」も、彼らの代表曲でありながらアルバムには収録されていません。
いまどき大ヒット曲をアルバムに入れないなんてありえませんよね!?
ビートルズにも大ヒット曲なのにアルバムに入っていないことがあります。
この時代のロックバンドはすごいです...
カッコいい#4 Sympathy For The Devil
サンバのリズムを取り入れた「Sympathy For The Devil(悪魔を憐れむ歌)」はどこか呪術的なものを感じます。
ミックジャガーのパフォーマンスも呪術っぽいし、観客の様子もなんだか変...女の人がステージに上がってきてるし...意識も混濁してる...?
やっぱり悪魔か何か降臨しちゃってるんですかね?(笑)
この曲は、ライブでは定番のレパートリーでよく演奏されていますが、このフリーコンサートのときに限っては、すこし異常なものを感じます。
若者たちとローリングストーンズを含めた演奏者たちとの間で、この時代の不安と恐怖を弾き飛ばす気持ちがシンクロし、最高潮に達した様子をとらえた瞬間だったのかもしれません。
この曲が発表された当時、悪魔崇拝を促しているんじゃないのか!と批判の声がありましたが、主になって作曲を進めたミックジャガーは否定しています。
でも、このサンバの独特なリズム感はなにか怪しい雰囲気を演出していますね。